コーポレートカードは法人専用のクレジットカードです。
コーポレートカードを持っておけば、経費決算の手間が省けたり、資金繰りに役立てたり等様々なメリットがあります。
本記事では、コーポレートカード(法人カード)の概要から、メリットや選ぶ際のポイントについてご紹介していきます。
コーポレートカードとは
コーポレートカードは、法人の銀行口座と紐づいた法人名義のクレジットカードの事を指します。
20名以上の従業員がいる大手の企業向けの法人専用クレジットカードは「コーポレートカード」と呼ばれ、中小企業・個人事業主など20名以下の会社に向けては「ビジネスカード」と呼ばれています。
呼び名は異なりますがカード自体の機能に大きな違いはありません。
コーポレートカードのメリット
現金だけではなくコーポレートカードを持っておけば、いざという時にとても便利です。メリットを幾つか紹介します。
法人カードを持つと、経理、節税、資金繰り対策など、様々なメリットを享受することができます。日頃は現金払いが中心という方でも、万一の場合に備えて法人向けクレジットカードを持っておいて損はないでしょう。
資金繰り対策に活用できる
資金繰りとは、会社の収入と支出を管理し、その過不足を調整することです。そして、コーポレートカードの利用は、資金繰り対策としても有効です。
理由としては、クレジットカードで支払う事により、購入から1~2カ月先に支払日を先伸ばせる為です。例えば広告費をクレジットカードで支払う事により、現時点で資金がなくとも広告を利用することができ、その広告効果により売上が上がれば先伸ばした支払日までに手持ち資金を増やす事ができます。
特に時期的なビジネスチャンスがあった際に「手持ち資金がなく着手できない」という事態を回避できるのは非常に大きなメリットと言えるでしょう。
また、資金繰りの考えとして、手持ち資金はなるべく多く持っておきたいため、売掛金はなるべく早く回収し、買掛金はなるべく遅く支払うというのがベターであり、コーポレートカードでの支払いをする事によって収支バランスを調整する事が可能です。
経費精算の効率化ができる
事業に関する機材や書籍、取引先との会食など、経費の支払いをコーポレートカードで行う事により、まとめて事業用口座からの経費精算となり、経費精算の負担が軽減され経理業務の効率化に繋がります。
コーポレートカードで経費の決済を行えば、毎月の経費を明細書で後からまとめて確認できるようになり、経費の計上漏れをのリスクを大きく軽減できます。領収書を紛失して請求できなかったり、請求を忘れてしまったりといった請求漏れのリスクを抑えることが可能だからです。
付帯サービスや保険
コーポレートカードでは、ビジネスに役立つ付帯サービスや保険が用意されているものが数多く提供されています。空港ラウンジの利用サービスや旅行保険、接待に利用できる飲食店の割引サービスなど、法人カードにより特徴は様々です。
契約前にどのようなサービスや保険が付帯されているか比較検討しておくと良いでしょう。
年会費を経費計上できる
法人向けクレジットカードの年会費は経費として計上可能です。
個人向けのクレジットカードを普段使っている場合、その年会費を経費計上することはできません。
ポイントやマイルが貯まる
コーポレートカードで支払いをすることで、ポイントやマイルを貯めることができます。貯まったポイントは、商品券と交換したり、AMAZON等のネットショッピングの割引にも使用可能ですので、こちらも会社の経費削減に繋がります。
法人カードを選ぶ際のポイント
コーポレートカードを選ぶ際に見るべきポイントは下記の通りです。
限度額
コーポレートカードは資金繰り対策の一つとして活用できるので、限度額は高い方が便利です。
多くのコーポレートカードは、種類ごとに限度額を設定していますが、アメリカン・エキスプレス発行の法人カードや、ダイナースクラブビジネスカード等一律の限度額を設定していないカードもあります。
限度額のないカードは利用者によって設定される限度額が異なるので、高額決済しやすくなる場合もあります。
年会費
法人カードには年会費無料のカード から年会費が必要なカードまでさまざまなカードがあります。年会費が高いカードはその分、付帯サービスやポイント還元率が充実している傾向にあります。
カードを保有する事によるコストと付帯サービスのバランスを考えることが大切です。コーポレートカードを活用することで、それに見合うだけの価値があるか、コスト削減効果が見込めるかを考える必要があります。
追加カードの発行上限枚数・追加料金の有無
追加でカードを発行する場合、発行上限枚数と追加料金はカードによって異なります。追加カードの発行を考えている場合は追加カードの発行上限枚数と追加料金を確認しておきましょう。
付帯サービス
コーポレートカードのなかには、空港ラウンジ利用や海外旅行傷害保険、提携サービスの割引など、さまざまなサービスが付帯しているものがあります。付帯サービスも自分にとって価値のある者かしっかり確認しておきましょう。
ポイント還元率
前述したように、多くのコーポレートカードはカードの利用額に応じてポイントやマイルが貯まります。
ポイント・マイルの利用は経費削減に繋がるので、ポイント還元率はもカード作成前に確認しておきましょう。
ブランド
コーポレートカードには様々なカードブランドがあります。
特に、海外でもコーポレートカードを使いたい場合は、世界でもシェア率の高い国際ブランドが良いでしょう。国際ブランドの中の世界シェア率の高いVisaやMastercardなら、世界の幅広い店舗やサービスで利用でき安心です。
まとめ
コーポレートカードは法人専用のクレジットカードです。経費決算の手間が省けたり、資金繰りに役立てたり等様々なメリットがあり、持っておいて損はありません。
ただし、資金繰りを考えたときカードによって限度額には幅があるため、コーポレートカードを複数持つ、コーポレートカード以外の資金繰りの方法についても知っておくと良いでしょう。
参考になりましたら幸いです。