補助金とは?メリットとデメリット、審査に受かるためのポイントを解説

継続的にビジネスを成長させていくために必要不可欠な資金調達。

特に国や自治体から交付される補助金や助成金は返済義務がなく、利用を検討している方も多いのではないでしょうか。

しかし、補助金・助成金は一見分かりにくく、特徴をきちんと把握している方は多くありません。

そこで本記事では、知っているようで知らない補助金と助成金の違いやそれぞれの特徴、メリットやデメリット等を分かりやすく解説します。

是非参考にしてください。

目次

補助金とは?

補助金とは、国や地方自治体が何らかの政策目標を実現するため、その政策に合う事業のサポートとして給付されるお金のことです。

補助金には審査があるため、「申請したら必ずもらえる」というものではありませんが、交付された場合は融資とは異なり返済不要です。そのため、事業者から見ると、公益に貢献しながら資金繰りも改善でき、一石二鳥と言える制度です。

補助金の種類は多岐にわたり、公募期間の多くは約1か月と比較的短いです。その為、自社にあった補助金があっても普段から情報収集をしていないと見落としてしまう事も多く、注意が必要です。

補助金を利用する場合、普段から情報収集を行い、自社に合った補助金を見つけたらすぐに動ける体制を整えておくことが重要です。

補助金を活用するメリット

補助金は情報収集や提出書類の準備等、申請するにしても非常に手間がかかります。また人気の補助金は競争率も高く、決して楽な道ではありません。

しかし、採択されれば事業展開の大きな一手となる上、次のようなメリットが見込めます。

財務リスクを抑えた事業展開

補助金は融資とは異なり返済不要のため、自己負担額が減り財務的なリスクを減らすことが可能です。

補助金の一番の大きなメリットと言えるでしょう。

事業計画の明確化

補助金の申請には、事業計画書を提出が必要になります。

事業計画をしっかり形にし客観的に記載することによって事業計画が明確になり、事業成功の可能性を高められます。

信頼度向上

補助金の審査に通るという事は、ある意味国や地方自治体から認められたという事でもあります。

したがって採択企業であることを対外的にアピールすれば、企業の信頼度が向上し、融資審査にもプラスに影響することがあります。

補助金を活用するデメリット・注意点

補助金には大きなメリットがありますが、同様にデメリットや注意点もあります。順番に見ていきましょう。

情報収集が難しく、手間がかかる

まず、「自社に合った補助金の情報を探す事が難しい」というデメリットがあります。

自社に合った補助金の公募があるのか自分で探す必要がありますし、さらに補助金の公募は団体ごとに行われ、詳細な情報を得るためにはそれぞれの公募ページにアクセスする必要があり非常に手間です。

キーワードや都道府県別に検索できる外部サービスもありますが、「自分に合った補助金の情報収集を常に行う」という事からは避けられません。

審査に通るのが難しい

補助金に採択されるためには審査を通過しなくてはなりません。

しかし補助金のメリットの多さから競争率も高く、書類準備等手間がかかる割に審査に通るのが難しい事もデメリットの一つといえます。

前払いで金額を受け取れない

前に少し説明しましたが、補助金は原則後払いとなり、融資のように事業に着手する為の資金として活用する事はできません。「資金繰り改善の為に今すぐに資金が必要」といった方にも当然不向きです。

補助金は、提出した事業計画通りに事業を実施し、終了後その内容を報告することで補助金の金額が決定するのが一般的な流れです。

したがって、事業に着手する為の資金は事前に融資やファクタリング、自己資金などで別途用意しておく必要があります。

課税対象になる補助金も

補助金は、法人税の計算上では収入とみなされるため、課税対象となります。

補助金の分だけ収益が増えるので、その分課せられる税金も増え、課税によって資金繰りが苦しくなる可能性もあるため、補助金の応募には、補助金の受領によって課税のタイミングや金額をシミュレーションし、行おうとしている事業に関して補助金申請を行うべきか検討した方が良いでしょう。

すべての経費が対象ではない

事業を行うにはさまざまな経費がかかりますが、すべてが対象という訳ではなく、補助金によって補助対象となる経費や補助率、補助額の上限が決まっています。

申請する際は、公募要領(募集要項)をしっかり読み、対象となる経費や補助率、補助額上限等を確認しておきましょう。

事後の確認もある

補助金は事業の実施し、完了報告書を提出してはじめて受け取れます。また、数年間、年次報告が求められる補助金もあります。

報告書に不備があったり、本来の目的ではないものに経費を使ったりしていると、減額や採択取り消しなどのペナルティが課せられることもあります。報告漏れがないよう、定められた「補助事業の手引き」などをしっかり確認しておきましょう。

補助金の種類

補助金の種類は多岐にわたりますが、その中でも代表的な補助金をいくつか紹介します。

ものづくり補助金

ものづくり補助金とは「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」の略称で、生産性向上を実現するための革新的なサービスの開発、試作品開発、生産プロセス改善のための設備投資支援を目的としています。

「ものづくり」とありますが、何かを製造しなければならないというわけではなく、「生産性向上につながる設備の導入」であれば補助対象になります。そのため、採択事例にはサービス業・小売業・農業などさまざまな業種の事業者があげられています。さらに条件を満たせば個人事業主も応募が可能です。

補助上限額が最大1000万円(グローバル展開型は最大3000万円)と金額が大きく、「新商品を開発したい」「設備投資をしたいが、資金のことが気がかりで踏み切れない」という事業者におすすめです。

事業再構築補助金

事業再構築補助金とは、2021年3月から開始された新分野展開、業態転換、事業・業種転換、事業再編など思い切った事業再構築を試みる中小企業を支援する補助金のことです。

主に新型コロナウイルスの影響を受けた中小企業が事業を転換していくことを支援することが目的で創設され、その補助額も1企業あたり最大1億円という超大型補助金です。

補助率が高い緊急事態宣言特別枠も用意されており、新たな取り組みを行う企業は是非利用を検討してみましょう。

IT導入補助金

IT導入補助金とは、業務プロセスの改善と効率化に役立てる汎用的なITツールの導入に活用できる補助金です。補助額は30万円から450万円になります。

会計システム等の日々の業務を効率化させるITツールや、顧客情報を一元管理するクラウドシステム等の導入に活用できます。

補助金給付までの流れ

補助金は下記の流れで給付されます。

情報収集」「申請」「採択」「事業の実施」→「請求

細かく見ていきましょう。

情報収集を行い、公募を見つける

まずは情報収集を行い、自社に合った補助金の公募を見つける必要があります。

補助金の公募は、それぞれの事務局のホームページに掲載されています。基本的に募集期間は1カ月程度である場合が殆どです。したがって、常にアンテナを張っておかないと、見落としてしまう事が多いので注意しましょう。

また、https://j-net21.smrj.go.jp/snavi/articles?category%5b%5d=2 など全国の補助金、助成金を検索できるサービスもありますので、有効に利用しましょう。

申請

自社に合った補助金を見つけたら、必要書類を準備し申請しましょう。

補助金は助成金と違い、審査を通過しないと補助金を受ける資格が得られません。

申請したい補助金の募集要項・申請書をダウンロードし、必要な内容を記入して事務局に提出します。

採択

1ヶ月半~2ヶ月程度で採択結果が公表されます。無事に採択されたら書類が送付されますので、交付申請を行い、交付決定通知を得ると手続きが可能になります。

事業の実施

申請時に計画した事業目標を実現するため、事業を開始します。全ての補助事業を期限内に完了させないと、補助金を受け取れない可能性がありますので注意しましょう。

補助金の請求

申請した事業計画が実施されたと確認されると、補助を受けられる金額が確定し、補助金を受け取ることができます。

計画終了後5年間は補助金の対象となる領収書や証拠書類は、補助事業の終了後も保管しておく必要があります。
この間に一定以上の収益が認められた場合は、補助金の額を上限として国に納付しなければなりません。

審査に通るためのポイント

補助金を受け取るには、審査に通る必要があります。ここでは審査に通るためのポイントを見ていきましょう。

自社に合う補助金を見つける

補助金は、「国や地方自治体が何らかの政策目標を実現するため、その政策に合う事業への支援として給付されるお金」のことです。したがって、自社の事業計画が「この政策目標を実現できるか」という視点が非常に重要です。

各補助金の公募要領(募集要項)には、事業の目的が記載されています。自社の事業と政策目標が合った補助金であるかどうかをしっかり確認しましょう。

普段から準備しておく

審査に通るためには、魅力ある事業計画書を作成する必要があります。

しかし、殆どの補助金は公募期間が約1か月しかありません。そのため公募が始まってから準備をすると時間があまり取れず、審査に通るような魅力的な事業計画を準備できない可能性があります。

今すぐ申請できる補助金がなくても、自社に合う補助金の公募を見つけたらすぐ動けるよう、事前に事業計画書をしっかり作成しておきましょう。

なお補助金の申請は、近年、インターネットを利用した「電子申請」が主体となっており、これを利用するには「GビズID」というアカウントが必要となります。

アカウント発行には1週間ほどかかりますので、早めに取得しておくと安心です。

必要に応じて専門家を活用する

常に情報収集を行い自社に合った補助金を見つけ、さらに必要書類や客観的かつ魅力的な事業計画書を用意したり等、補助金の申請はなかなかに煩雑です。

時間をかけたからと言って、必ずしも自社が採択されるわけでもありません。

もし「手続きが良く分からず不安」「時間を節約したい」ということであれば、必要に応じて専門家を活用するのも良いでしょう。

補助金の中には、専門家への謝金も経費として認めているものもありますので、確認してみてください。

まとめ

この記事では、補助金について解説しました。

返済不要の資金の為、もし条件が整っているようでしたら積極的に活用していきましょう。

最後に、クラウド資金調達は補助金・助成金だけでなくあらゆる資金調達方法の中からあなたに最適な資金調達方法をご提案するサービスを提供しております。

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この記事を書いた人

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