プロの不動産投資家を目指す人、副業として不動産オーナーの方々であっても、管理会社の選定方法を戦略的に定義づけされている方は少ないと思います。
今回は筆者の管理会社選定に際しての基準を紹介いたします。
管理は会社名でなく、”担当者”が全て
プロフェッショナル投資家にとり、不動産会社に管理をお願いするのが一般的と思います。
何故なら、
管理の委託コスト < 投資家の時間コスト
だからです。
※筆者は投資家としての自分の時間コスト(=機会コスト)は常に意識しています。
ただ管理を選ぶ際に、
- 大手不動産グループ(エイブル/アパマン/ミニミニ)
- 地場の管理会社
- 収益系の売買仲介業者の管理
- 広域の管理専門会社
など選択肢はたくさんあります。
選択肢が多いからこそ、筆者はよく「どこの会社がお勧めですか?」と聞かれますが、筆者はいつも「会社名よりも、まずは担当者で選ぶべき」と答えていますし、自分の物件管理を委託する際も担当者で選んでいます。
担当者の見極めは4つのポイントで
筆者の場合、特に意識しているポイントは4つです。
- 常に連絡がつくか、オーナーとのコミュニケーション能力が高いか
- 賃貸人の苦情には即対応
- 物件を綺麗に保つ意識があるか
- 客付けの意識の高さ
この中で特に上記の「常に連絡がつくか、オーナーとのコミュニケーション能力が高いか」と「賃貸人の苦情には即対応」は最優先事項として選定基準にしています。
筆者が選択する管理担当者の性格は、ズバリ”超真面目で細かい方”です。
一般的に管理業務は”女性”が向いている気がします。
飽くまで一般論ですが、”決められたことをしっかりやる””繰り返しやる”ことに男性は反抗したりします。できる男性は少数です。
④の客付の意識の高さ、というのは、端的に言うと、
- 退去通知後、すぐにオーナーに連絡
- クリーニングの手配、内覧できる状況に最短で持っていく
- 募集を可及的速やかに開始する
となります。
「早く満室にしてくれればよい!」というオーナーが多いともいますが、客付するためには、
物件の競争力 × 賃料の競争力 × 広告費
が重要であり、これらの3項目は全てオーナー側の責任です。
従いこれを管理会社の責任するには”やりすぎ”なのです。
(※適正な賃料水準を算定できる管理担当者もいますが、このような方は超優秀な部類になります。ただこの能力と上記②/③は相反するときも多い気がします)
会社の特徴は、管理重視 VS 客付
担当者が一番大事、とは言いましたが、その担当者が属する会社の特徴も把握する必要があります。
大まかに分類すると管理重視の管理会社と客付に強い管理会社があります。
一般的に、地場の不動産会社は”管理重視”となる傾向があり、有名なグループの不動産会社は知名度があるため”客付に強い管理会社”になります。
具体例でいくと、エイブルやミニミニは後者に属します。
筆者は一度このような客付に強い会社に管理委託しましたが、すぐに客を決めてくれました。
但しデメリットもあり、営業力が強い会社は、客付の広告費を収益基盤としており、管理に力を注がない、もしくは社内的に軽視する、傾向があります。
このような場合、会社として賃貸人へのクレーム対応が遅れたりします。
従い、筆者の場合ですと、「有名な客付が収益基盤の会社は避ける」というのが方向性となりました。
実際のアクションプラン
管理会社の選定方法ですが、大きく3ステップです。
- 物件近くの主要駅の管理会社は可能な限り面談を実施する
※筆者の場合は、10-20社は会ってみています。 - 広域をカバーしている管理会社も1-2社は仲良くできる会社を見つける
※レベルの高い担当者がいるのは、このような会社が多いです。
※客付はネット主体であり、これもポジティブに働く物件も多数あります。 - 管理会社を選定する
これらのStep1はドミナント戦略をとらない限り毎回発生しますが、面倒くさがらず行動するべき事項です。
(※筆者はサボったことがあり、後でひどい目に遭いました)
またStep2は一度出会えると、新しい物件を購入する際、した後に相談できるので非常に重宝します。
丸一日くらい要するアクションですが、管理会社選定は、物件購入後の投資家の一番大事な決定事項であり、最重要課題であると認識しましょう。
まとめ
最後に纏めとしては、
- 物件管理は最終的には”担当者次第”であり、担当者で選ぶべし。
- 但し、会社の方向性にも特徴があり、お勧めは、”管理重視の会社”。
※客付は賃料×ADでコントロール可能 - 管理会社選定は、オーナー自ら面談して決定すべし。
です。
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