都心で安定的に運用できる物件を購入するか、または地方都市で高利回りの物件を購入するかについては、不動産投資家の間でも議論が割れます。
今回は、それぞれどのような特徴があるのかをご紹介していきます。
都心の不動産
リーマンショック後は、東京23区内でも利回り10%近くの物件もありましたが、それ以降はほとんど見かけなくなりました。
現在、首都圏の好立地物件は価格が高騰しており、一般的な投資家が購入できるのは、好立地といっても資産価値のない区分所有マンションになってしまいました。
その結果、一棟ものの不動産を購入できるのは、首都圏でも立地がよくない場合がほとんどです。
首都圏で物件を持つことにこだわったあまり、キャッシュフローが出ないといったケースも多く見られます。
サラリーマンをしながら不動産投資を投資目的として物件を購入するには、手が出しにくい価格水準とも言えます。
もちろん、高い資産価値はあるのですが、キャッシュフローを重視して、物件を拡大していきたいという方にはなかなかハードルが高いかと思います。
地方都市の不動産
一方、地方都市の場合はどうでしょうか?
投資金額的には、ずっと手は出しやすい水準です。
しかし、地方投資の物件には、人口減や空室という大きなリスクも存在しています。
日本の人口が減少している中、減少のほとんどが地方です。
地方から都心への人口流出が続き、都心人口は若干ではあるものの増加し、今後も増え続ける見込みです。
地方の人口減、空室率というリスクはあるものの、それでも地方物件への投資の最大のメリットは高い利回りです。
地方都市には、都心では出会うことのできない10%以上の利回りが出る物件がごろごろ存在しています。
都心で不動産投資を行う場合、ほぼ満室という前提条件のため、低い利回りの物件で融資をうけて、なんとかキャッシュフローが出るという状況です。
反対に、地方では利回り15%の物件を買うことが出来れば、2~3割ぐらい空室でもキャッシュフローがマイナスになることはありません。
都心と地方都市のどちらを攻めるか
では、都心の物件と地方都市の物件のどちらに投資をすべきか?と言うと、これは投資家の判断と言わざるをえません。
地方の不動産賃貸の方が利回りは間違いなく高いですが、長期的なスパンで空室率や遠隔地への投資を考えると厳しいというのであれば、都心部で物件を購入する方が良いです。
都心で安く物件を購入しすることができるのであればベストですが、実際はそうはいかず、小さく儲けることを長いスパンで続けるという投資になるため、非効率になることも多いです。
都心の問題である低利回りの改善は、不動産を購入するときにしかできませんが、地方都市の問題である空室は、購入後も努力次第では改善することができます(もちろん多少の追加投資や必要コストが発生する場合もあります)。
なぜなら、空室を埋めるセオリーが既に存在しているからです。
満室にすることは確実に実現出来ることですし、その状態も維持できるでしょう。空室率の高い地方でも、物件を厳選すれば満室経営は十分可能なのです。
都心物件への投資は、すでに資産を持っている人のためのもので、サラリーマン大家で資産ゼロから不動産投資で資産を作ろうと考えている人は、リスクを取りながらよりキャッシュフローが狙える投資を行うべきです。
こういった自分の置かれた状況、目指す投資スタイル、投資金額、また取れるリスクなどのバランスを見ながら、都心と地方都市のどちらに投資するかを判断しましょう。
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