不動産を売買することは、素人には意外と難しいことです。
なぜなら、情報収集から始まり、物件調査、売り買いの交渉ごと、そして間違えのない取引手続きといったプロセスには専門性の高い知識が必要とされるからです。
したがって、不動産売買には、プロの不動産会社との関わりが必要と考えても良いでしょう。
あなたが不動産投資をするにあたって、付き合う可能性が最も高い、不動産の売り手と買い手をマッチングして、不動産取引をお手伝いする「不動産仲介会社」について、お話していきます。
不動産仲介会社の役割について
一口に「不動産仲介会社」といっても、不動産投資にどのような関わりを持っているのか明確に理解している方は少ないのではないでしょうか。
顧客のマッチングを生業としているので「仲介」という言葉を使いますが、その役割は具体的には分かりにくいところです。
不動産仲介業者は一体どんな仕事をしてくれるのでしょうか。
依頼主によって仕事の内容が変わりますので、以下依頼主の立場を分けて書いていきます。
(1)買主・借主の場合
まず、依頼主が買主・借主の場合の不動産仲介業者の仕事内容は以下の通りです。
- 条件に合った物件の紹介
- 物件下見の日程調整
- 物件の現地案内
- 売主や貸主との交渉
- 契約書などの書類作成
- 決済などの対応
(2)売主・貸主の場合
依頼主が売主・貸主の場合の不動産仲介業者の仕事内容は以下の通りです。
- 物件を査定し、売買価格や賃貸料金の提案
- 宣伝するための物件の資料作成
- チラシ-やインターネットなどのチャンネルを利用して物件の宣伝
- 売主や貸主の状況に合わせて物件の販売や賃貸のプラン提案
- 物件下見の日程調整
- 物件の現地案内
- 契約書の作成に伴う調査
- 契約書などの書類作成
- 決済などの対応
あなたは、そのマンションを新築で購入するか、すでに誰かが購入した建物を中古で譲り受けるかして手に入れる事になります。
物件の買主の場合、新築では「マンション販売会社」が取り扱い、中古では「不動産売買仲介会社」が扱うのが通常です。
また、すでに借主がついている場合はよいですが、空室の場合は、家賃を払ってくれる借主を見つける必要があります。
ここは「不動産賃貸仲介会社」の取り扱う事になります。
貸主と借主をマッチングして、収入源を確保するという意味で、実際のマンション運営に進むステップとして位置づけられます。
さらに、手に入れたマンションの家賃の収入代行やマスターリース(オーナーに空室になっても一定の賃料収入を保証するというシステムもあります。当然、保証リスクに応じて保証される賃料は相場より安くなる)の役割を果たすのが「賃貸運営管理会社」です。
まさにあなたの事業の「運営管理」をサポートする役割です。
この他、管理組合(分譲マンションの場合、区分所有者<マンションの敷地や建物を持ち分で所有する人>で結成されます)に対して管理人の派遣や管理組合運営の支援をする「管理会社」がありますが、この分野は管理組合との関わりになりますので、少し別の扱いとなります。
これら、「マンション販売会社」、「不動産売買仲介会社」、「不動産賃貸仲介会社」及び「賃貸運営管理会社」は、一つ一つ別々であったり、一つの会社が兼業していたりします。
「不動産売買仲介会社」が「不動産賃貸仲介会社」を兼業していたり、「不動産賃貸仲介会社」が「賃貸運営管理会社」兼業していたりといったことがありますが、購入後の運営も視野にいれ、「売買取引」と「賃貸借取引」を扱う会社を探す事をおすすめします。
コメント